東照宮
紀州徳川家初代・徳川頼宣元和5年(1619)に紀伊藩主として入部し、手掛けたのが父・徳川家康を東照大権現として祀る東照社(現・紀州東照宮)の創建でした。頼宣は天台座主・天海を招き、この東照社とともに天曜寺(現・雲蓋院)も創建し、その祭式・法会等の整備を行ない、元和7年(1621)に完成しました。
頼宣はこの時、藩主は親しく指揮をとり、石組などは士分以上のものに運ばせました。これは源頼朝の鶴岡八幡宮造営の古例にならったものです。同宮本殿は「権現造」で、桃山時代の遺風をうけた江戸初期の代表的な重要文化財建造物です。